『離婚』という二文字は、自分にとってもそして子どもにとっても想像以上に大きな意味を持ちます。

特に女性の場合は、今後の人生の大きな壁になりえることさえあります。

しかし、相容れない相手と共に人生を送り、心身共にストレスを感じて一生生活するくらいならば、思い切って離婚を決断することは決して間違った選択ではないでしょう。

子どもとお金の問題

『離婚』に踏み切れない理由として、「子供が居る」からと答える人が圧倒的多数をしめています。

母親として子供を手放す選択は考えられないと思うのは、ある意味当たり前のことですが、とても立派な考えだとおもいます。

そんなお悩みの方に、シングルマザーになっても生きていくという選択を後押しできればと思います。

まず『離婚』をする前に、一番に考えなければならないのは、収入源です。

『離婚』に際し相手から養育費を取れたとしても、子供は成長と共に学費や生活費など、かけなければならないお金が増えていきます。

自分の愛する子供に、金銭的な理由で好きな部活に入れてやれなかった、行きたい学校に通わせてあげる事が出来なかったなど・・・

親としての責任を果たせなかった事を後々悔やまないように、人生設計する上で、一番ネックになるのは収入源だと思われます。

 

シングルマザーの就職と保育園

就職する上で大切になってくるのは、結婚する前にどんな職に就いたことがあるのか、また結婚後に仕事はしていたかどうかがポイントになってきます。

学校を卒業と同時に結婚され専業主婦をされていた方が、一番『離婚』を恐れるのは、仕事をした経験の少なさではないでしょうか?

そして子供が小さいと、保育園に預けられるのか、預けて働ける仕事先は見つけられるのかです。

まず子供さんの件ですが、保育園は片親家庭に優先的に入園をさせてくれます。役所に届ければ、片親なら見つける事が出来るでしょう。

そして、結婚前に仕事経験が少ない方は、やはりシングルマザーというだけで、就職先は見つけにくい現状は否めません。なので、シングルマザーとして生きていく心の整理から始めましょう。

今まで、どのような生活をしていたかは人それぞれですが、まず社会人として生きていく心得として、身なりの清潔さは一番の重要ポイントとなります。

履歴書の写真や、面接に行くときの装いなどは、スーツを心掛け、育児や家庭の為に動きやすい服で生活していた過去に捕らわれる事無く、新たな心構えで臨みましょう。

履歴書には職歴を詳しく記載し、どんな経験があり、自分はなにが得意なのか明確に伝えるようにしましょう。専業主婦として家庭を支えていた方は特に、仕事と離れていた時間が長いはずです。

しかし、自分が経験してきた事は確かにあなたの中に培われているはずです。その過去が、あなたの未来を切り拓いてくれる要素になるかもしれません。

シングルマザーの仕事選び

そして仕事選びは柔軟に対応しましょう。

働く形態は、正社員、派遣、パートなどがありますが、どの形態が今の自分に適しているのかじっくり吟味する必要があります。

例えば、フルタイム希望であっても見つからない、決まらない等問題は多くあるでしょう。そういう場合、短時間を組み合わせて考える等、探すときの工夫も大切となります。

しかし妥協してはいけません。土日勤務が月に2回の条件として記入されている場合、子供と過ごす時間を削らなければならない、保育所を別に探さねばならないなど、後の問題が起こりえます。そうなると、長く続けられない可能性が出てきます。

まず大切なのは、続けていける職場を見つける事です。短期間に職場を転々としている人は、シングルマザーでなくても就職先に好印象は与えません。先の事を考えて、今とりあえずと決めるてはいけません。

時間がないなど焦りがちだからこそ、よく考えることが重要です。シングルマザーとして生きるということは、自分の人生だけでなく、子供の人生をも背負う覚悟を持つということなのです。

ハローワークのトライアル雇用

気持ちが決まれば、次は就職先の探し方です。

ネット社会の現在では、スマートフォンやパソコンで簡単に求人情報を探すことが可能ですが、シングルマザーにお勧めなのは、実はハローワークのトライアル雇用で探すことです。

求人サイトなどの求人は、求人を出す側がお金を払い載せています。つまり、それだけ収入源のある会社ではありますが、そういった企業は若い事や経験者、自由が利く人を選びがちです。

勿論その中でも、ご自分に合った職に巡り合える人もいるでしょうが、子供が小さい場合や、仕事から遠のいている時間が長い方は、ハローワークで探す方が決まる確率は高いかもしれません。

何故かというとハローワークのトライアル雇用では、就職先で3ヶ月間試行雇用として働き、トライアル雇用が終わった後でも、約8割の方が常用雇用に移行して働く事ができる制度です。

シングルマザーを雇った場合、雇った会社には一般だと4万円、片親家庭だと5万円の奨励金が会社に支払われるので、会社はシングルマザーの方を雇い入れたい姿勢だという利点があるのです。

家庭に長い事入っていて仕事をしていなかった、またパートのみで働いていた方は、トライアル雇用の対象者となります。まず、ハローワークでトライアル雇用の仕事を探す事をお勧めいたします。

勿論、合わなかった場合は3ヶ月で契約は一度切れるので、また自分に合った職を探すこともできます。正規で雇われていない分、契約満了だと履歴書に書けるので、その先のイメージも下がらずに済みます。

頑張りすぎない道

母親一人で子供を育てるとは、並大抵のことではありません。しかし、それを選んだシングルマザーの方々は女性としても、母親としてもとても立派です。

子供には母親が必要ですし、我が子を守りたいと思う母性は、最も素晴らしい愛情の持ち主だと思います。

しかし世の中は、シングルマザーに寛容ではない事も事実。それでも先進国である日本では、色んな方法でサポートしてくれます。

まず親として、そして女性として、最後に社会人として、自分らしい生き方で居られる職に巡り会えるように、頑張りすぎない道を選んでいきましょう。